ネーミング

ネーミングはマーケティングの4Pの「Product(製品)」を構成する1要素です(他には、プロダクトコア、パッケージなどがProductの構成要素としてあげられます)。「名前なんて何でも良い」と油断してはいけません。「良い物は沢山売れる」のは当然ですが、「良い名前のものは沢山売れる」というのもまた事実なのです。

例えばレナウンの商品で「通勤快足」というネーミングの靴下があり、約20年間ものロングセラーとして成功しています。実はこの商品は最初は「フレッシュライフ」というネーミングで登場しました。抗菌防臭加工された靴下なので妥当とも言える名前だったのですが、インパクト不足のためかあまり売れませんでした。そしてこれを「通勤快足」に改名しただけで売上が約10倍にも増加したというわけです。

 

良いネーミングを行うには何に気をつければ良いのでしょうか。様々な要素がありますが、ここでは代表的な4つを紹介しましょう。「特徴伝達性」「インパクト」「言いやすさ」「耐久性」です。

まずは「特徴伝達性」です。ネーミングには当該の商品やサービスの特徴を端的に表す機能があります。上記の「通勤快足」は、ビジネスパーソンが通勤時などの靴下が蒸れがちなシーンでも抗菌防臭効果により快適に過ごすことが出来るということを見事に伝えています。

次は「インパクト」です。大抵の商品には既に競合する商品が存在し、ありきたりな名前では埋もれてしまいます。顧客に「これ何だろう?」と興味関心をもってもらえる名前付けが必要になります。上記の「通勤快足」は、靴下のネーミングとしては良い意味の違和感があり、大きなインパクトにつながったと言えます。

「言いやすさ」も大事です。これは記述された名前の読みやすさや、それの記憶しやすさにもつながります。言いやすい商品はTVコマーシャルなどの「Promotion(プロモーション)」も容易になり、また口コミなども起きやすくなります。上記の「通勤快足」は、たった4文字であり、既に存在する単語「通勤快速」と同じ発音であるため、この点でも優れていると言えるでしょう。

最後に「耐久性」に触れておきましょう。例えば今人気のスポーツ選手の名前を借りてネーミングを行ったとします。しかし、5年後、10年後にはその選手は引退し、消費者の記憶から消え去ってしまうかもしれません。そうなると今は良いネーミングでも、将来はその価値が落ちてしまうわけです。上記の「通勤快足」は、我々が電車を利用する限りは通用し続ける「耐久性」に優れたネーミングとも言えます。



最終更新 ( 2010/05/11 14:18 )