評価者が陥りやすい間違い(ハロー効果など)

ビジネスの上で、人を評価しなくてはならないケースはしばしばあります。
管理職であれば、部下への定期的な評価が求められますし、たとえ管理職ではなくても、他のメンバーを評価しなくてはならないことがあります。評価をする対象者は、自社の社員だったり、派遣社員だったり、出向者だったりと、いろいろなケースがあります。

評価はあくまでも事実をベースに実施されるべきです。しかし、評価する際に、どうしても陥ってしまう間違いがあります。評価者はどんなに正しく評価をしようと思っていても、ついつい間違った評価をしてしまうのです。
まずは、陥ってしまいがちな事象を認識し、自らが評価を実施する際には、そうならないように十分注意する必要があります。ここからは、評価者がついつい陥ってしまいがちな間違いを説明していきます。

(1) ハロー効果

ハロー効果とは、優れた点(悪い点)1つ発見すると、他の全ての面も優れている(悪い)ように判断してしまう誤りのことです。
ハロー効果のハローとは「後光がさす」ことを意味しており、1つの特徴的なポイントがあると、その特徴的なことに影響を受けて、全体の判断を下してしまうことから、「ハロー効果」と呼ばれています。「光背効果」、「後光効果」といった言われ方もします。
一般的には、ポジティブな特徴に影響を受けることを指しますが、ネガティブなことでも用いられます。ポジティブなものを「ポジティブ・ハロー効果」、ネガティブなものを「ネガティブ・ハロー効果」と呼びます。
例えば、ポジティブ・ハロー効果では、「学生時代に体育会系のキャプテンをしてきたメンバーを、その事実だけで体力もリーダーシップも、また行動力も兼ね備えた素晴らしい人物である」と評価するようなものです。

一方、ネガティブ・ハロー効果では、「遅刻が多いメンバーはすべてにおいてだらしがなく信頼に足らない」と評価するといったことです。

このように誰かを評価する際に、目立ちやすい特徴に引きずられて他の特徴についての評価が歪められることはしばしば起こります。皆さんも、評価する際や、評価された際に、経験があるのではないでしょうか。まずは、このような傾向が生まれてしまうことをしっかりと認識したうえで、自分が評価をする際には、ハロー効果を排除するような評価をするように心がけましょう。

(2) 中心化傾向

中心化傾向とは、人を評価する際、「どちらともいえない」といった、ほぼ中心あたりで偏りの少ない評価をしてしまうことを指します。
例えば、5点満点で評価をしなくてはならない際に、評価が3点から4点の間の狭い範囲でしか点数がつかないといった状況のことを指します。
これは、特に評価者が評価することの自信がない場合におこります。
例えば、部下の仕事内容をよく理解していない場合には、どのように判断してよいか分からず、ついつい無難な評価をしてしまいがちです。そうならないためにも、評価対象者の仕事ぶりを普段からしっかりと確認する必要があります。
さらには、自分が評価の仕組みをよく知らない、自分で仕組みに納得がいっていない時にも、この傾向が出がちです。 
また、評価対象者が複数いる際、あまり差をつけたくない、といった思いがある時も、この傾向は起こりやすくなります。
一方で、被評価者ごとの差をつけようとするあまり、極端に差の大きい評価をしてしまうことを極端化傾向といいます。

(3) 寛大化傾向・厳格化傾向

評価の際に陥りがちな誤りとの一つとして、「寛大化傾向」「厳格化傾向」といったものもあります。寛大化傾向は評価が甘くなる傾向、厳格化傾向は厳しくなる傾向を指します。
評価者が評価対象者の業務内容に精通していない場合は、寛大化の傾向に陥ります。また、評価者が評価対象者からよく思われたいという意識が働く場合も寛大化傾向になりがちです。
厳格格化傾向は、全般的に評価結果が低めになってしまうことです。その原因としては、評価者が評価対象者の業務内容に精通しているにおこりがちです。
また、評価者自身の能力が高く、自分を基準にして評価してしまう場合にも起こり得ます。

【その他の陥りがちな間違い】















このように、ヒトはそもそも、間違った判断をしてしまう可能性があるのです。今回は評価について述べましましたが、このような判断は日々のビジネスの中でもついつい行ってしまっていることなのです。

まずは、このようなことが起こり得るのだ、ということをしっかり認識し、その上で、評価を実施する際には、このような誤りがおこらないように、慎重な態度で判断に臨むべきなのです。

 

 

 

最終更新 ( 2010/05/11 14:26 )