【書籍データ】書名:考える技術・書く技術
著者:バーバラミント
出版社:ダイヤモンド社
価格:2800円+税金
【要約・解説】 ~「わかりやすい文章を説明しているのに、わかりにくい書籍」~
以前から変わらず、現在のビジネスにおいも、「書く」という作業は非常に多くの場面で求められている。本書「考える技術・書く技術」は、大手コンサルティングファームであるマッキンゼー社でレポート作成指導者だったバーバラミント氏がその経験を活かした著作であるが、コンサルティングファームだけでなく、広くビジネスで求められる「ライティング」の技術をまとめた書籍である。
著者は、ビジネスで求められるライティングは「ピラミッド構造」であるべきである、と述べている。それは、読み手を意識すると、「ピラミッド構造」であることが、ビジネス上ではもっともわかりやすい文章であるからである。(逆にいうと、わかりやすい「ピラミッド構造」を書きましょう、とも言っている)
というのも、読み手に疑問を抱かせて、その上で、その疑問を解決していく、というピラミッド構造が最も効率的に、誤読を防ぐと主張している。
そして、いかに優れた「ピラミッド構造」の文章を記述できるようになるかを主眼において、文章が記されている。
(1)ピラミッド構造とは何か
まず、ピラミッド構造とはどんなものなのか、その原則を3つ述べている。
②各グループ内のメッセージは同じ種類にする
③グループ内のメッセージの順序を意識する
その関連性のルールを3つ述べている。
①縦方向は、QAになっている
②横方向は、演繹or帰納法
③ピラミッドを書くときは、一番上のボックスは、読み手の疑問に答えるメッセージとする
④実際の文章を書く際には、導入部分では、読み手に疑問を抱かせる
(2)ピラミッド構造の書き方
1.全体像を決める
①書くテーマを決める
②課題を書く
③それに対する打ち手を書く
④状況を説明し、確かにその課題があることを説明する
⑤打ち手が妥当かチェックする
⑥キーラインを作っていく
2.導入部分を検討する
①まずは、読者が理解できる状況説明を描く
②その状況から現状の課題を導きだす
③それに対して、「打ち手」を描く
3.展開させる
②演繹、帰納を意識する
③1グループ内は同じメッセージにする
(3)ピラミッドに至る思考技術
①出来るだけ図式化する
②課題を洗い出す
③あるべき姿と現状のギャップを意識する
④過去の打ち手を洗い出す
⑤課題を仮説的に設定する
⑥仮説の妥当性を証明するデータを洗い出す
【本書「考える技術・書く技術」に対する我々の考察】
○プラスポイント
・論理構造を意識した文章を書く必要性を強調する意義
ロジカルに書くことで読み手に誤解を生ませない。さらに、効率的に伝わる。ビジネスにおい
てその意義は高い。
・書く前に文章の目的を再確認する必要性
実際に書きだす前に、この文章は何を目的としているかを意識する必要がある。しばしば忘れ
られているが、重要なポイントである。
・読み手を意識した文章構造
特に相手を説得する・納得させるには良い書籍。
・考える技術はこれでは理解できない
特に課題を見つけることはできない。何を書くべきか見つける方法を知りたい人には不向き。
書籍のタイトルはちょっと違う。
・効果的な文章技術はここにないテクニックも存在
相手の関心をひきつけるために、具体例を出す、比喩を使うといった文章テクニックも時に
必要となる。
・スライドの書き方はない
実ビジネスにおいては、グラフを使ったり、表を使ったりする。その例示はない。
・コミュニケーションにおいて、言葉は一部。これで良いコミュニケーションとは思って
はいけない。
実際のコミュニケーションにおいては、書いて、それを読んで伝えることが多い。この本はあ
くまでも書き方を記しており、書けばよいわけではない。
・この書籍自体がわかりにくい
元来、書く技術を記した本に、強引に2章(考える技術と表現方法)を追加したため、構成が
強引。そのため、「わかりやすく書く技術」を教えているのに「わかりにくい本」になってし
まっている。
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