1983年に任天堂が発売した「ファミリーコンピュータ(いわゆる、ファミコン)」は、当時、小学校高学年だった団塊ジュニア世代がいる家庭を中心に普及した。2000年以降は、ソニー・コンピュータエンターテイメント(SCE)が発売する高機能マシン「PS2」が大きな市場シェアを獲得した。これは、ユーザーが常により高度で複雑なソフトを求め、同社がそれに応えた結果とされている。
そして、2009年現在、家庭用ゲーム機は「Wii(任天堂)」「Xbox 360(Microsoft)」「PS3(SCE)」の三つ巴の様相を呈している。いまのところ、下表から明らかな通り、Wiiが頭ひとつ抜けている。
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Wii |
Xbox 360 |
PS3 |
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基本情報 |
メーカー |
任天堂 |
Microsoft |
SCE |
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販売時期 |
2006年11月 |
2005年11月 |
2006年11月 |
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販売台数 |
日本 |
800万台 |
100万台 |
300万台 |
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アメリカ |
215万台 |
144万台 |
73万台 |
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世界 |
5,000万台 |
3,000万台 |
2,200万台 |
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価格 |
\25,000 |
\19,800~ \39,800 |
オープン価格~ \39,800 |
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機能 |
HDD容量 |
0 GB |
0~120 GB |
40~80 GB |
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Web接続 |
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DVD |
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CD |
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BD |
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ひとつには、人口構成の変化がよく指摘されている。
では、なぜこれまでの勝者SCEの「PS3」は苦戦を強いられているのか。
これまでゲーム産業の成長を支えてきた団塊ジュニア世代は仕事と家庭で忙しく、ゲームのためのお金と時間がなくなった。また、日本では少子化が急激に進行していることもあり、よほどのことがない限り、PS3のヘビーユーザーが増える見込みは今後もないといえる。
一方、アメリカでは多くの先進国と異なり、若年層人口の減少が進んでいない。今後についても、ヒスパニック系や中国系のマイノリティー層の台頭もあって、2050年までは人口増加が予測されており、今後もヘビーユーザーは減少しない。
しかし、同国は、Microsoftの牙城が高く、PS3にとっては厳しい状況が続いている。

とはいえ、世界的にみれば、人口の減少傾向はゲーム産業にとって極めて深刻な課題であることは間違いない。そこに目をつけたのが、任天堂のWii戦略だった。
同社は、ゲーム人口自体の拡大を狙って、「高度で複雑なゲーム」ではなく「誰でも直感的に遊べるシンプルなゲーム」を目指した。つまり、従来のヘビーユーザー(団塊ジュニア世代)へのこだわりを捨て、幅広い年齢層にいるライトユーザーへと大胆な戦略的転換を図った。
このチャレンジは功を奏し、Wiiはファミリー層を中心に世界中で爆発的に売れ続けている。また、ヒット作品には『Wii Sports』『Wii Fit』などファミリー向けのもの(どちらも300万本強を販売)が多い。
また、こうした「誰でも直感的に遊べるシンプルなゲーム」の躍進は、ゲームソフト制作会社の意欲を高めるものと期待されている。「高度で複雑なゲーム」の開発コストは膨大になる一方であり、現状、制作会社は多くのソフトを販売しないと経営が傾くギャンブルを強いられているためだ。
Xbox 360とPS3がこの問題を解決しない限り、ゲームソフト制作会社の多くはWiiのゲームソフトばかりを開発することになるだろう。

以上のことから、磐石にみえる任天堂だが、いまのところ、同社以外が制作したゲームソフトでヒット作品が生まれていないのも事実。最終的には、ソフトが売れればハードも売れるゲーム産業では、ヒット作品を継続的に生み出す仕掛けをいかに作り上げるかが最終的な勝敗の決め手となる。
Microsoftは強みを活かして、ソフトウェア開発環境と開発サポートを徹底的に強化することで、欧米を中心にヒット作品を多数生み出すことに成功しつつあり、今後の動向が注目される。
また、SCEは、プレイステーションを市場に投入した際にDVD機能があることで販売数を伸ばしたのと同様に、PS3のゲーム機能以外の部分で販売量を増やす戦略をとっていく戦略が可能性として考えられる。
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