SWOT分析

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SWOT分析とは、組織(主に企業)が戦略立案を行う際に用いる分析手法です。
分析では、まず、その企業が持つ「強み(S=strengths)」と「弱み(W=weaknesses)」と、企業の外的環境に潜む「機会(O=opportunities)」と「脅威(T=threats)」を確認・評価することから、頭文字を用いて、「SWOT
(スウォット)分析」と名付けられました。(図1参照)





SWOT分析によって導き出されるのは大きく2つがあります。

(1)現状の本質をえぐり出す
(2)何をすべきかを見つけ出す

このように、SWOT分析は、経営戦略策定だけでなく、自分自身の仕事を分析することで、日々の仕事においても用いることができます。SWOT分析は、具体的には以下の順番で分析を行います。

①機会(O)と脅威(T)を整理する

自社が影響を受ける可能性のあるマクロ要因(政治・経済、社会情勢、技術進展、法的規制 など)とミクロ要因(市場規模・成長性、顧客の価値観、価格の傾向、競合他社、協力会社など)を列挙し、プラスに働く面(O)とマイナスに働く面(T)に分ける整理をします。(図2参照)

理する項目例としては、以下が代表的なものです。この整理をする際に、業界の動向、事業のKSFを意識することが重要です。

【主な項目】

<マクロ要因(主にPEST分析)>

Politics(政治方針、法律、条例、ガイドライン)

Economy(景気、金利、為替レート)

Society(人口統計、生活スタイル、流行、トレンド)

Technology(技術革新)

<ミクロ要因(5F)>


買い先(仕入れ先)関連

売り先(顧客)関連、需要の変化

新規参入

代替品
競合会社の寡占、乱立、業界の慣習



②強み(S)と弱み(W)を整理する

次に、自社の強み(S)と弱み(W)を整理します。自社の有形・無形の経営資源―例えば商品力、コスト体質、販売力、技術力、評判やブランド、財務、人材、意思決定力などを検討し、それらが競合他社より優れているか、劣っているかで分類して導いていきます。
整理する項目例としては、以下が代表的なものです。(図2参照)

【主な項目】

・販売量、売上高、利益率

・親会社、子会社、グループ企業

・優良顧客、固定顧客

・固有技術、先進技術、特許

・経営者、人材、企業文化

・グローバル度合い

・情報技術、情報システム

・イメージ、ブランド

・既得権益、しがらみ

・ローコストオペレーション

・独自のビジネスモデル

・独自のバリューチェーン

・商品ラインナップ

③機会(O)と脅威(T)に対して、強み(S)を活かし、弱み(W)を克服する方法を考える

①と②で整理した自社の「強み」「弱み」、自社を取り巻く環境の「機会」「脅威」の4つを組み合わせて分析します。これにより、自社の強みを活かして、新たに生まれる事業機会はどんなものなのか、また、予想される今後起きうる脅威を回避するためにすべきことは何なのか、一方、自社の弱みで事業機会を取りこぼさないための対策は何か、などを見つけることが可能になります。その際に、できるだけ多くの事実を組み合わせて、考察をすることが重要です。このように、単に、SWOTの箱を埋めるだけではなく、事実を組み合わせてみることで初めて、考察が生まれます。(図3参照)



また、SWOT分析に慣れてきたら、単に強み(S)弱み(W)を機会(O)脅威(T)にかけあわせるだけでなく、SWOTすべての掛け合わせを確認した上で、考察することもチャレンジしてみるとよいでしょう。これにより幅広いうち手を見つけ出すことが可能になります。(図4参照)

SWOT分析をする際の注意点が5つあります。


(1)実務で使う際は、作成目的を明確化する

目的が違えば、洗い出される事項も一部変わってきます。それにより、結論も変わります。例えば、中期計画の立案、新規事業の創出、特定競合への対抗策など、SWOTの活用方法は色々です。自分自身が何のためにSWOT分析をしているのかを、常に意識しましょう。

(2)SWOTを書き出しただけうち手を考えない(上記手順の②で終わりにしない)

SWOTの4つの箱に事実を埋めて、そこから何らかのうち手を考えると、本当にしなくてはならないことが見つかれず、「浅い」考察から「表面的な」うち手を考え出してしまいます。そうではなく、SWOTをそれぞれかけあわせて考えることで、「深い」考察が可能になり「本質的な」うち手を見出すことが可能になります。(図5参照)

(3)強み=弱み、機会=脅威 の場合がある

例えば、日本生命の強みは「生保を販売する優れた生保レディを大量に抱えていること」でした。しかし、その女性へ配慮しすぎたため、通販への対応が遅れたという事実があります。このように、強みでもあり、弱みであることがあります。そのため、「どちらに入るか?」の議論に時間を使う必要はありません。どちらか片方に入れる or 両方に入れる or 境界線上に書くといった対応をとれば十分です。

(4)時間軸(変化)にも注目する

SWOTで事実を洗い出す際は、時間軸を意識する必要があります。現在、どう変わりつつあるか、そして、3年先、10年先にどうなるかを意識する必要があります。

(5)「素早く粗く」を心がける

SWOT分析には精緻な事実の積み重ねは必要ありません。細かい数値等の確認は後日すれば良く、最終的に意志決定できるだけの必要な粗さがあってかまいません。


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