ブランド戦略


「ブランド戦略」について、みなさんは考えたことがありますでしょうか。

そもそも、みなさんは「ブランド」と聞いて何を思い浮かべるでしょうか?「プラダ」「ルイヴィトン」「グッチ」。多くの人は、「ブランド品」と呼ばれる商品をイメージするのではないでしょうか。一般には、特定の商品やサービスを、別の商品・サービスから区別するために用いられる「商品名称」や「シンボルマーク」「模様」などを「ブランド」と呼ぶことが多いですが、ビジネスでは、消費者の企業・商品・サービスに対する「イメージするもの全体」もブランドと呼びます。ビジネスにおいては、この「ブランド戦略」が非常に重要です。


ブランドとは、そもそもは、自分の家畜に刻印を押し、他の人の家畜と区別をしていたものでした。そこから、転じて、中身そのものと目印と商品やサービスを象徴するもの全般のことを指すようになりました。

例えば、携帯電話に「Au」のロゴがあれば、これは、「Docomo」や「SoftBank」でもなく、「Au」の携帯電話であることがわかります。これが、最も基本的なブランドの機能です。さらに、「Au」と聞いて、「若者らしい」「カッコいい」イメージを想像させるのであれば、これも「Au」のブランドなのです。

また、ブランドにはいくつかの種類があります。企業名がそのままブランドになる「コーポレート・ブランド」、幾つかの製品カテゴリーをまとめた「ファミリー・ブランド」、個々の製品を示す「製品ブランド」の3階層があります。
「コーポレートブランド」とはまさに企業名のブランドです。「SONY」「JTB」「SHISEIDO」はひとつのブランドです。これらの企業名に対して、消費者は一定の「イメージ」を持っています。
「ファミリーブランド」とはいくつかの商品カテゴリーをまたがった、包括的なブランドとして認知されているものです。ライオンの「植物物語」やシャープの「AQUOS」は一つの商品を指すのではなく、カテゴリーをまたがった商品群全体につけられた「ブランド」です。

企業は、自社のブランドや自社商品のブランドを高める努力をしています。これがブランド戦略です。それは、短期間にできあがるものではありません。また、プロモーションにお金をかければ簡単にできるといったものでもありません。消費者に対して、時間をかけて、常に期待を裏切らない努力をすることがブランドを作り上げていきます。ブランド戦略は企業の積み重ねによって成し遂げられるのです。

このように時間をかけて作り上げられた「ブランド」は、単に他社商品との識別だけをしているのではなく、その企業・商品の「品質保証」の機能を持っています。企業にとって、「ブランド戦略」は非常に重要です。
「トヨタ」であればめったに故障しない。「小岩井農場」であれば、品質が確か。「VAIO」であれば先進の機能が搭載されている。このように「ブランド」がその商品の品質を保証する役割を果たしているのです。
また、消費者はブランドが持っているイメージに自分自身を重ね合わせ、自己実現や表現の手段とします。
「マックブック」を持っている自分はカッコいい、「ナイキのポロシャツ」を持っている自分はセンスがいい、「ポーターのバック」を持っている自分はまじめである、といったものです。

このように、企業はブランドを活用することで、単に競合商品との差異化を図るだけでなく、自社のファンを作り、安定的な売り上げを確保し、プロモーションへの依存を減らすと同時に、競合製品に比べてプレミアム(上乗せ)価格を設定できるため、利益率を高めることができます。企業にとってブランドは競争優位や長期的な収益の基礎になる重要な資産なのです。

皆さんも日々仕事をする上で、自らの行動が自社の築こうとしているブランド戦略と整合性が取れているかを意識して活動をすることが求められます。