DMUとは「Decision Making Unit」(意思決定単位)の略で、最終的に購買を決定する権限を持つ人、あるいは組織のことを意味します。
営業活動においては、DMUに対していかに正しくアプローチできるかが売上拡大への近道になります。特に法人向けの営業活動においては、DMUが複雑で分かりにくい場合が多く、その分解と特定が非常に重要な役割を持っています。
◆法人の購買意思決定時のプレーヤー
(1)発案者 :購入の案件を持ち込む
(2)影響力保持者 :購入の最終決定に影響を与える
(3)購買決定者 :1、2により購入の可否、タイミング、価格等を決める
(4)購買者 :実際の購買行動を行う
(5)使用者 :実際に製品やサービスを利用するエンドユーザー
このようにプレーヤーが多い場合には、最終的に購買のゴーサインを出す人(3)はもちろん、購買決定までのプロセスに携わる人全てがDMUであると言うことができ、それぞれの立場によって重視する点が違うため、売り文句、アプローチ方法を変える必要があります。
またDMUの所属する部門によって、意思決定の基準が大きく異なります。
例えば同じ会社の中でも製造部門・開発部門・購買部門では全く購買基準が異なります。製造部門の場合は、品質や納入スケジュールを、開発部門の場合は技術力の高さを、購買部門の場合は価格を重要視するといった具合に重視するポイントが違います。そのため、しばしば社内で対立することもあります。
また、複数の業者が絡んでいるケースもあり、各々が利害関係を築いているため、その利害関係をしっかり把握しておくことも重要です。
例えば、建築業界では、施主、建築士、ゼネコン、サブコン、設備メーカーやそれぞれの下請業者などが複雑な利害関係を築いており、キッチンの器具を購入する場合、施主は価格を重視する一方で、建築士はデザイン・機能を重視し、意見の対立も起こり得ます。
プレーヤーが多く絡まりあっている場合には、重要な関係者をもれなく網羅することはもちろんのこと、彼らの力関係と重視するポイント(品質、価格等)を的確に把握することが不可欠です。DMUの特定だけにとどまらず、それを取り巻く環境を理解するよう努めましょう。
ではDMUを正しく理解するためにはどうすれば良いでしょうか。
まずは全体像を正しく理解するために業界のバリューチェーンを描き、業界内のプレーヤーの相対的な位置関係を把握することです。そして、その中における自社と顧客の位置を理解しましょう。
次に顧客社内の関係者のマッピングを行うことです。
これによってDMUを正しく把握することができ、より具体的で効果的なアプローチ方法が見えてきます。
特に法人が顧客の場合にはDMUを見誤ると営業活動が「骨折り損」となり得るため、事前にDMUを特定すると同時に、DMUをとりまく環境を理解することが非常に重要です。
また、それぞれの企業によって社内のパワーバランスが異なるため、DMUは同じ業界でも必ずしも同じとは限りません。その会社にあわせた営業活動を考えましょう。
| < 前の記事 | 次の記事 > |
|---|





